企業や団体、学校の事例をみながら自身のインクルーシブ教育観を醸成

ここまで学んできたインクルーシブ教育の考え方や取組、多くの方々の生き方を企業や社団法人、学校法人等の組織的な取組と重ね合わせながらインクルーシブ教育の理解を深めていきます。それを踏まえて、自分自身の立ち位置やフィールドと重ね合わせながら自分自身のインクルーシブ教育観を醸成していきます。

講座概要

タイトル step6 ひらめき
テーマ

地域の取り組み、学校づくり、先進的な海外の教育

講座数 7講座
内容 多様性×デザイン思考、事業家から見る聴覚障害者、学校の選択、異端とされる人
視聴期間 3ヶ月

内容・講師

  1. 多様性とデザイン思考:高橋京恵
  2. 学校を選ぶことができるということ:中川綾
  3. 異端は認められた途端、先端になる!:日野公三
  4. 事業家の立場から見た聴覚障害者の現状:久保貴弘
  5. 「あなたがあなたであること」が大切にされるオランダの社会と教育:三島菜央
  6. デンマークのデモクラシーとウェルビーイング:ピーダーセン海老原さやか
  7. 「違い」をこえて、豊かな多文化共生の社会へ:川添賢史

1. 多様性とデザイン思考

本講座では、多様な発想に元になる「視点」「視野」「視座」について解説し、デザイナーが課題解決の際に用いる「デザイン思考」のプロセスを紹介します。実体験に基づいたインクルーシブ活動への発想の広がりや行動を促す動機づけ、多様な人たちとの関わりを通じて自身の活動へ活かしていく変遷についてもご紹介いたします。

高橋 京恵たかはし きょうえ

一般社団法人DESIGN GOALs 代表

大阪生まれの大阪育ち。印刷会社の企画室でデザイナーとして7年勤務後、4人の多様な子育てをしながら、株式会社FIL DESIGNを創業。障がい者アートのデザイン活用を通じて共生社会の実現を目指す(一社)DESIGN GOALsを立ち上げる。地域の企業と障がい者アートを通じて連携し、イベント主催や展示会出展などで活動領域を拡大中。2024年4月よりアートとデザインのスキルアップを目的にした就労継続支援B型事業所カモノハシを立ち上げ精力的に活動中。


2. 学校を選ぶことができるということ

誰もに「学ぶ権利」がある。ということを前提に、「自分が通う学校を選択することができる」意義について考えていきます。また、現在ある制度を活用してできることや、現状を知った上で、それぞれがそれぞれの立場でできることについて、考えていける時間にしたいと思います。

中川 綾 (なかがわ あや

株式会社アソビジ 代表

元中学高校教諭(保健体育)。普通科・定時制・通信制高校、公立小中学校、特別支援学校、などでの教員経験あり。アメリカ・オランダなどを視察・滞在して学んだ、PBLやイエナプラン教育などを通して経験型自立学習プログラムを日本で研究実践し『具体的なアイデアと考え方』で支援・促進する。教育機関・企業・行政の大人に向けて、アソビを通したチームビルディング研修やワークショップ等も行う。近年では、公教育に多様な選択肢をつくっていくことを目的とする教育プロジェクトのマネージメントもおこなう。


3. 異端は認められた途端、先端になる!

この先、学校が避けて通れないことは、ダイバーシティ、インクルーシブ、生徒ファースト、ワンチームです。特別支援教育は、スペシャルニーズ・エデュケーションと呼び変え、特別なニーズから学び、解決方法を汎化、汎用化させる発想を持ちたいものです。不登校も本質的な、子どもたちの学習権を最上位に置き、就学するか否かは手段でしかありません。親の教育権も尊ばれなければなりません。不来店者の多いお店は、魅力のないお店です。不登校児童生徒の多い学校は、魅力のない学校です。悪いのは、児童生徒ではなく、100%学校です。そんな発想への転換を提案させていただきます。

日野 公三(ひの こうぞう

明蓬館高等学校 校長

(株)リクルート、(株)ケイネット(神奈川県の第三セクター)取締役などを経て、東京インターハイスクール、アットマーク国際高校創立、理事長・校長に就任。自閉症作家として活躍する東田直樹さんの入学を期に、発達障害を持つ生徒の学びに使命感を持ち、明蓬館高校を創立。SNEC(すねっく、スペシャルニーズ・エデュケーションセンター)を品川・御殿山をはじめ全国25か所に開設。著書に「発達障害者の進路と多様な可能性」など。


4. 事業家の立場から見た聴覚障害者の現状

講義では、聞こえの社会課題について整理した後、世の中の聞こえに関するハンディキャップが存在しない社会の実現に向けた当社の取組みを説明します。最後に、事業経営をする中で認識した聴覚障害者の現状について解説します。

久保 貴弘くぼ たかひろ

ソリッドソニック株式会社 代表取締役CEO     

室蘭工業大学を卒業後、パナソニック(株)に入社。調達、意思決定論が専門分野。長く中国・インド・アフリカ事業に携わり海外経験も豊富。18年間勤務した同社を退職後は、骨伝導技術のベンチャーであるソリッドソニック(株)を事業承継。3年間で1万人の難聴者に出会い、聞こえの社会課題を知り、その解決に事業を通じて取り組むことを決意。『聞こえに関するハンディキャップが存在しない社会の実現』に向け事業を展開する。


5. 「あなたがあなたであること」が大切にされるオランダの社会と教育

“インクルーシブであること”とは一体誰がどのようなかたちで望んでいるのか?多文化共生社会であり、一人ひとりがその人らしくいられることが尊重されるオランダから、教育現場や社会の在り方についてお届けします。

三島 菜央(みしま なお

Eduble代表/オランダ現地小学校英語教員

オランダ在住、元公立高校英語教諭。教員としてのキャリアと子育ての両立に苦労する中で「世界一子どもが幸福な国」で教育と社会がどのように関わり合っているのかに興味を持ち、2019年に家族でオランダへ移住。現地小学校で英語教員として働きながら、教育関係者向けの学校視察ツアーのコーディネートなどを行う。視察やインタビュー、ボランティア活動を通して見えるオランダの社会と教育について発信中。


6. デンマークのデモクラシーとウェルビーイング

生活の中にあるデンマーク式デモクラシーについて、子どもの発育、学び、よい仕事をするうえで欠かせないウェルビーイングについて、様々な具体例を挙げながらお話しします。

ピーダーセン 海老原 さやか(ぴーだーせん えびはら さやか

デンマーク公立特別支援学校管理職

日本で5年間教員経験後、デンマーク留学をきっかけに移住。デンマークで美術教員の資格を取得し、約10年教員として働く。現在は公立特別支援学校の管理職。2021年から日本向けにオンラインで研修や講演活動も行っている。


7. 「違い」をこえて、豊かな多文化共生の社会へ

外国籍者が日本で暮らす際には法律や制度の「違い」は避けられません。入国、進学、就職、起業、結婚、出産、退職、死亡など人生の大事な場面で特に大事になってきます。その「違い」をまずは知った上で、「共に」この日本で安心して学び・働き・生きていくために、私達は何ができるのかを一緒に考えてみたいと思います。

川添 賢史(かわぞえ さとし

行政書士川添国際法務事務所 代表

高校時代にアメリカ交換留学、マレーシアホームステイを経験し、国際交流を通じた異文化理解に興味をもつ。大学で国際関係学、大学院で国際私法を専攻し、日本に住む外国人の生活に関わる仕事をしたいと思い、ビザ手続きを専門とする入管行政書士(Immigration lawyer)の事務所を開設。これまで約20,000件の外国人相談を受ける。

 


受講方法

動画視聴+レポート提出

  1. お申込の翌月1日から3か月間、『step6 ひらめき』の動画7本を視聴します。3か月間の視聴期間がありますので、ご自身の都合の良い時間帯にご視聴ください。(例:11月5日にお申込の場合、12月1日から視聴開始となります。12月30日にお申込の場合、2月1日から視聴開始となります)
  2. 『step6 ひらめき』の7動画に対して7つのレポートを提出

動画視聴に関する注意事項

  • パソコン、タブレット、スマートフォンなど動画視聴に耐えうる通信速度の環境でご視聴をお勧めします。

  • 動画視聴されるご本人の責任において、必要な機器や、通信環境のご準備をお願いします。インターネットの通信費は受講される方のご負担となります。

  • ご自身の通信環境の不安定さで生じた不具合(動画が閲覧できない、通信が途切れる、画面が不安定等)について当法人は保証いたしかねますのでご了承ください。

  • 動画サイトVimeoを使用します。詳細はこちらからご覧いただけます → Vimeoに必要な環境

注意事項

  • お申込前に必ず利用規約をご確認ください → 利用規約はこちら
  • 1人分の受講料で『複数人、グループ、施設内』等で視聴ページや資料等を共有することは固くお断りいたします。
  • 本コンテンツは、本講座の視聴用途のみにてご利用ください。
  • 本コンテンツの複製、上映、公衆送信、展示、頒布、譲渡、貸与、翻案、翻訳、二次的利用等は、目的の如何を問わずお断りします。
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受講証明書の発行について

『step6 ひらめき』の7動画に対して7つのレポートを提出後、メールで受講証明書を送ります。

1ヶ月以内にメールで受講証明書をお送りします。各講座のレポートはアンケート形式です。

実際の証明書の内容と変わる場合があります
実際の証明書の内容と変わる場合があります

受講料

一般 20,000円
サポーター 10,000円
学生 5,000円
  • サポーターとは、当NPOを継続的に寄付で応援されている方のことです。サポーターでお申込みされる方は、まずはサポーターへの入会をよろしくお願いいたします。サポーターについてはこちらです。
  • 学生は申込時に学生証の写真が必要になります。

お申込みのから受講までの流れ

申込締切:毎月25日 午前10時

  1. ページ下部の「お申込みボタン」からお申し込み下さい。
    (お申込みは専用サイト「Doorkeeper」を利用しています。Doorkeeperについてお知りになりたい方はこちらのリンクからご覧ください。)
  2. 事務局から動画視聴開始当日にメールで動画視聴リンクとパスワードをお送りします。
  3. 3ヶ月の視聴期間がございますので、ご都合の良い時間帯にご視聴ください。
  4. 各講座のレポートを提出した後、1ヶ月以内にメールで受講証明書をお送りします。

キャンセルについて

キャンセルの場合は必ず inclusive@jiei.org までご連絡ください。

ご入金後の返金はありませんので予めご了承ください。 

お申し込み

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