本講座は、それぞれの専門領域で実践を重ねてきた講師陣によって構成されています。
理論だけでなく、現場で積み重ねてきた経験をもとに、
それぞれの視点から「支援の本質」に向き合います。
中谷 美佐子(なかたに みさこ)
NPO 法人日本インクルーシブ教育研究所 理事長
地方局アナウンサー、ディレクターを経て、
子どもを取り巻く環境や学校現場を取材する中で、
発達特性が十分に理解されていない現実と向き合う。
「普通に見える」ゆえに叱られ続ける子どもたち。
変えられない特性のために苦しむ姿。
自身も小学校時代、単純計算がとりわけ苦手で、
努力だけでは越えられない困難を経験してきた。
子どもを変えるのではなく、大人の“まなざし”を整えること。
その必要性を感じ、2013 年に NPO を設立。
インクルーシブ教育の普及と支援者育成に取り組んでいる。
本講座の企画・設計・統括を担当。インクルーシブ教育の理念を軸に、実践につながる学びの場 を構築している。
中谷 美佐子(なかたに みさこ)
NPO 法人日本インクルーシブ教育研究所 理事長
ノートルダム女子大学文学部英語英文学科卒業。放送現場でキャスター、アナウンサー、ディレ クターとして活動。取材を通して、発達特性のある子どもたちの学びに関心を深める。2013 年に NPO 法人日本インクルーシブ教育研究所を設立。学習・発達支援員養成講座を立ち上げ、これま でに約 200 名の支援員を輩出。現在は全国で支援者養成を行うとともに、東広島の里山再生を通 して学びと暮らしが響きあう場づくりを実践している。
第 1 講:インクルーシブ教育とは ― 発達障害疑似体験
第 2 講:子どもの見方と考え方(ABA・リフレーミング)
第 3 講:自己肯定感を育むワークと対話
インクルーシブ教育の考え方を軸に、発達特性のある子どもたちが日々どのような困難さや心理 的な負担を抱えているのかを、疑似体験を通して体で感じていきます。 ABA(応用行動分析)を手がかりに、行動の奥にある背景や意味に目を向けながら、子どもを見え 方が少しずつ変わっていく過程を共有し、自己肯定感を育む関わりについて、皆さんと考えてい きたいと思います。
加藤 永歳(かとう ひさとし)
社会福祉法人 東京都手をつなぐ育成会 法人事務局 次長
社会福祉法人 東京都手をつなぐ育成会 法人事務局 次長 兵庫教育大学大学院 特別支援教育専攻修了。専門は応用行動分析学(ABA)。知的障害・発達障害 のある方への心理社会的アプローチ、家族支援、支援者支援に従事。千葉県発達障害者支援セン ター、日本発達障害ネットワーク(JDDnet)事務局長、岐阜県発達障害者支援センターを経て、 6 平成 29 年より厚生労働省発達障害対策専門官に着任。令和 5 年より現職。法人内外の人材育成に 携わるほか、全国で研修会・講演活動を行っている。
子どもの行動の見つめ方・はぐくみ方 ― ABA はじめの一歩
子どものいいところを見つけたい!もっとほめたい!そんなあなたにおすすめの講座です。 子どものいいところ、すなわち「行動」をどのように見つめていくのか。また、その「ステキな 行動」を育み、伸ばしていくための考え方を、応用行動分析学(ABA)の基本的な「行動のしく み」を通してお話しします。 ちょっと難しそう?大丈夫です。わかりやすく、皆さんのはじめの一歩をサポートします。
石附 智奈美(いしづき ちなみ)
高知健康科学大学 教授
博士(保健医療学)
平成元年に作業療法士資格を取得。心身障害児総合医療療育センターで勤務し、県立広島大学、 広島大学で教員を務め、現職。25 年ほど前から発達に凸凹のある子どもの保護者にペアレントト レーニングを実施している。(一社)日本 COG-TR 学会副代表。境界域の生きづらさを抱える子ど 7 もや大人の支援にも携わっている。
感覚統合の視点と子どもの理解
本講義では、感覚統合療法の理論を解説し、感覚統合の不具合があることでどのような困り感が あるか、体験的に学んでいきます。またその不具合によって学校でどのような問題が出てくる か、どのような対応策が考えられるか、など実践的な内容を紹介します。
梶梅 あい子(かじうめ あいこ)
あおさきこども心療所 院長
広島大学医学部 臨床教授
広島大学医学部医学科卒業後、県内総合病院にて小児科医として勤務。平成 17〜18 年、東京都立 梅ヶ丘病院児童精神科で研修。広島へ戻り、広島大学病院小児科内に「子どものこころ外来」を 開設し、診療・研究・教育に従事した。令和 4 年 4 月、あおさきこども心療所を開設。現在も週 1 回、広島大学病院にて診療および後進の育成に携わっている。
発達特性をもつ子どもたちの育ちを支える関わり
まず、発達障害の基本的な知識について確認します。発達特性を持つ子ども達がライフステージ の中でどのような課題に直面し、どのような支援を必要としているのかを、保護者支援の視点も 交えながらお話しします。受講者の皆様が、発達特性を持つ子どもと家族に対し、根拠と自信を 持って関わることができるようになることを目指します。
伊藤 啓介(いとう けいすけ)
広島国際大学 健康科学部心理学科 客員教授
肥前精神医療センターにおいて心理職として 30 年近く勤務。発達障害および児童思春期を専門に 臨床活動を行う。その間、肥前方式ペアレントトレーニングプログラムを開発し、実践。2008 年 より広島国際大学に着任し、心理学科で学生指導にあたる。広島市の巡回相談専門家として中学 校を訪問し助言・指導を行うほか、保護者向けペアレントトレーニング研修や実務者養成研修を 実施し、普及に努めている。
障害児の親の心理的発達ときょうだい児の心理
本講義では、障害のある子どもの家族の心理、とくに親の心理やその発達的な変化について説明 します。また、きょうだい児の心理的特徴を取り上げ、その関わり方について考えていきます。 巡回相談や日頃の臨床場面でよく寄せられる質問も紹介しながら、皆さんと一緒に考える時間に したいと思います。
加賀谷 有行(かがや ありゆき)
よこがわ駅前クリニック 院長
広島大学医学部卒業、広島大学大学院修了。博士(医学)取得。広島大学医学部精神科講師を経 て、広島国際大学教授を歴任。2016 年より瀬野川病院 KONUMA 記念依存とこころの研究所所長、 2024 年より現職。医学専門書への論文掲載多数。ネット・ゲーム依存、オーバードーズ、ひきこ もり等の診療に従事している。
思春期から成人期にかけての課題
ネット・ゲーム依存、オーバードーズ、不登校、ひきこも り等への対応
思春期から成人期にかけてはさまざまな課題がありますが、中でもネット・ゲーム依存やオーバ ードーズは不登校やひきこもり等の状態と関連することが多い疾患です。これらの疾患や状態を 抱えた人は人知れず孤独で辛い思いをしています。これらの病状や状態を理解することで、思春 期から成人期の人たちへの対応力が向上することが期待できます。
梅永 雄二(うめなが ゆうじ)
早稲田大学 教育・総合科学学術院 教授
慶應義塾大学文学部社会・心理・教育学科卒業後、地域障害者職業センターに障害者職業カウン セラーとして勤務。在職中に筑波大学大学院で修士号を取得し、その後博士(教育学)を取得。 明星大学、宇都宮大学を経て、2015 年より現職。 主な著書に『成人期の自立に必要な発達障害のある子のライフスキル支援』(金子書房)、『発達障 害×働く力』(金剛出版)、『ライフスキルアセスメントツール』(合同出版)、『境界知能』(中央法 規)などがある。
境界知能者の課題と支援
成人期に達した境界知能者は、社会参加で様々なトラブルを生じています。就職しても定型発達 者と同様の仕事を遂行することができず、同僚上司から叱責にあうことが多く、その結果、離転 職を繰り返すことが多い現状です。また、過去のネガティブな経験からか、怒りをうまく制御す ることが困難となり、フラストレーションが溜まりやすくなります。それらは世間一般に境界知 能という特性を認識されていないことも一つの要因と考えます。よって、社会一般に境界知能と いう特性を認識してもらうとともに、特別支援教育や就労支援などでどのように対応するかを学 習します。
1回目:2026年 4月 19日(日)10:30~12:00
2回目:2026年 5月 17日(日)10:30~12:00
※同日とも同内容です。
Illustration by Naoko Ikeda
Logo design by Yukimi Nishimura