2026年11月10日(火曜日)〜13日(金曜日)

カナダ・バンクーバーにて開講

01 Concept / コンセプト

理念で終わらせない。
月曜の朝から、変えられる。

「誰も取り残さない教育」「一人ひとりを大切に」「合理的配慮」。この言葉を、私たちはもう何百回と聞いてきました。

 研修資料にも、学校の経営方針にも、指導要領の解説にも書いてあります。言葉だけなら、すでに私たちのものです。

それでも、です。

 

目の前のあの子に、明日の朝どう声をかけるのか。通常学級のなかで、支援が必要な子と、そうでない子を、どうやって同じ一つの教室で成り立たせるのか。そう問われた瞬間に、手が止まることがあります。

 

このツアーは、その「止まってしまう一歩」を、

すでに動いている国へ見に行く旅です。

 

講義を聞いてノートを取る時間ではありません。

バンクーバーの学校に入り、掲示物を見て、座席の組み方を見て、

支援員と担任がどう連携しているかを、教室の空気ごと体感する。

 

02 WHY NOW/ なぜ、今なのか

バラバラに見える悩みの、
根はひとつ。

「安心して自分を出せる場」が、教室の壁にも

学校の運用そのものにも現れている。

 

いま、日本の教育現場では別々に見える問題が

同時多発に起きています。

これらはバラバラの問題に見えて、

根は一つだと私たちは考えています。

「一人ひとりが、安心して自分を出せる場が足りていない」

ただそれだけ。

安心がなければ、子どもは意見を言いません。

安心がなければ、ちがいは「排除する理由」になる。

安心がなければ、教員もまた追い詰められます。


03 INCLUSIVE EDUCATION / インクルーシブ教育

多様性を、標語ではなく
仕組みとして回すには。

「インクルーシブ教育は、「障害のある子を、特別に手厚く扱うこと」ではありません。 ここを取り違えると、すべてがずれていきます。

 

インクルーシブ教育とは、障害の有無も、文化も、言語も、

宗教も、性のあり方もちがう子どもたちが、分けられることなく、

同じ教室で、同じように学び、同じように尊重される

 

ーその状態を、理念ではなく 日々の運用として成り立たせることです。

 

だから問いはいつも具体的です。

✔支援が必要な子に、誰が・どこまで・どう聞わるのか。

✔ 通常学級と支援学級を、どうやって一つの教室の中でつなぐのか。

✔同じ教室で、本当に同じように学べるのか。

✔学べているか、どうやって確かめるのか。

 

そして、ここが大切なところです。

インクルーシブ教育は、特定の誰かのためのものではありません。

すべての子のためのものであり、

その理念を学ぶ場もまた、すべての人に開かれています。

 

「自分には関係がある資格があるだろうか」と送う必要はありません。

関心があること、それがもう十分な資格です。

(カナダの小学校における掲示物)


04 WHY VANCOUVER / なぜ、カナダ・バンクーバーなのか

「カナダだから」ではありません
バンクーバーだから、なのです。

世界に他にもあります。

それでも私たちがバンクーバーを選ぶのには、理由があります。

 

ここは、インクルーシブを「教育の中だけの工夫」にとどめず、

街全体の前提にしてきた、世界でも数少ない場所だからです。

 

学校で学んだことを、その日の午後に街角で確かめられる。 これほど学びの密度が高い場所は、多くありません。

 

 

理由は大きく5つあります。

 



 

カナダのインクルーシブ教育は、きれいごとから生まれたのではありません。

多民族・多言語の社会が現実にそこにあり、

放っておけば分断しかねない条件のなかで、

「違っていてもなお、同じ社会でともに暮らす」ための仕組みを、

長い時間をかけて法律として積み上げてきました。

 

1971年、世界で初めて多文化主義を国家政策として導入。

1982年のカナダ法(権利と自由の章)、1985年のカナダ人権法、

そして2019年のカナダ陣害者アクセシビリティ法。

 

障害のある子どもも、特別支援学校から通常学級への移行が進められてきました。理念ではなく、後戻りできない制度として根を張っている。 だから現場がブレません。

 

 


2.

 

バンクーバーは、世界有数の多文化都市

 

多民族バンクーバー都市圏の人口は約246万人。

カナダ国内で3番目に大きな都市圏です。

住民の出自は世界中に広がり、発語以外を家庭言語とする人が珍しくない。

 

図書館の案内は何か国語にもなり、学校には多様な背景の子が当たり前にいる。 「多様性に配慮する」のではなく「多様であることが前提」

 

この順番の違いが、教室の風景を根本から変えています。

日本から行くと、ここが一番の衝撃になるはずです。


3.

 

街そのものが、アクセシブル設計都市

 

車椅子で乗れる公共交通。海辺の遊歩道まで続くスロープ。

視覚的にわかりやすい楽内表示。

エレベーターやスロープが「特別な配慮」ではなく、

街の標準装備になっています。

 

子どもが「出かけること」が普通である社会は、

教室の中の合理的配慮の意味を、まったく違って見せてくれます。

 

学校の中だけを変えても限界がある一その答えが、

街の動線そのものに現れています。

 


4.

 

先住民の歴史と、和解のプロセスが活きる街

 

バンクーバーは、もともと先住民(First Nations)の土地です。

カナダは、寄宿学校での同化教育という通去の通ちに向き合い、

真実と和解(Truth and Reconciliation)のブロセスを社会全体で続けています。

 

学校の提示にも、式典にも、その数感と反省が日常的に現れています。

「ちがいを尊重する」とは、過去の痛みに真正面から向き合うこと。

 

多文化共生や平和教育を考える人にとって、

これ以上ない教材がここにあります。







05 WHAT YOU EXPERIENCE / この4日間で体験すること

見て、聞いて、自分の現場に
落とし込むまでが、研修です。

4日間は「観光」ではありません。すべてのプログラムが、

あなたの教室・学校・地域に

持ち帰るための視点で設計されています。


06 SCHEDULE / 日程

4日間の、現場主義。

現地での出会いと体験を、あなたの教室・学校・地域に持ち帰るための 4日間です。各日の体験を、具体的に記します。


07 DAILY LIFE / 日常の風景

これが、特別ではない
「日常」の風景です

掲示物も、設備も、街の動線も、誰かが特別に用意したものではなく、

今ここにある日常です。


08 FOR WHOM/ このツアーは、こんなあなたへ

教育や子どもに関わる、すべての人へ。

このツアーは、特定の職種や立場の人だけのものではありません。

そのうえで、それぞれの立場のあなたに、

「あなたにとって、これがどういう意味を持つか」を正直にお伝えします。


09 ORGANIZER's VOICE/ 主催者の声

なぜこの研修か。

代表プロフィール

中谷 美佐子 Misako Nakatani
広島生まれ。報道アナウンサー、ディレクターとして社会課題に向き合った経験を経て、2012年に広島インクルーシブ教育研究会、2013年にNPO法人日本インクルーシブ教育研究所を設立。
教育・発達・多様性の分野での取材・学びを重ねながら、「安心して学べる場」づくりに取り組む。
現在は東広島の里山を拠点に、自然・対話・学びを結ぶ新しい教育モデルも探究している。

 

 

 

 

NPO 法人日本インクルーシブ教育研究所を立ち上げてから、

私はずっと、ひとつのことを 願い続けてきました。

 

特別な誰かのための教育ではなく、

どの子も、どんな人も、ただ自然に共にいられる学校であり、社会です。

誰もが「ここにいていい」。

その当たり前が当たり前になる世界を、望んでいます。

 

人を切り捨てないこと。それは、ものも、自然も、

この地球も切り捨てない暮らしと、根っこで深くつながっています。

 

いらないものなんて、ひとつもない。その静かな確信が、 私たちの活動の核にあります。

 

カナダ・バンクーバーには、その実践が、

特別なことではなく日々の風景として息づいていました。

 

誰もが支えを必要としながら、同じ教室で、同じ時間を過ごしている。

その光景に、私は何度も胸を打たれました。

この旅は、答えを持ち帰ろうとするのではなく、問いを、深める旅です。

 

100 年先の子どもたちが、いまをふり返ったとき、私たちは何を手渡せていたのか。

その問いを、現地で、ともに深めたいと思っています。

 

NPO 法人日本インクルーシブ教育研究所 理事長  中谷美佐子


10 JAPANESE's VOICE IN VANCOUVER/ バンクーバーで子育てをする日本人の声

日本で育ち、カナダに移住。子どもがインクルーシブ教育を受けた経験から、
カナダの教育の素晴らしさを実感している日本人の皆さんの声を紹介します。

11-1 現地案内スタッフ

髙橋 輝美   

15年以上経った今でも忘れません

親子で参加した幼稚園の足の日、特別なニーズを持つ子が水たまりに向かって走り出した間、

「そっちじゃないよー」と言いながら周りの子どもたちが一斉に駆け寄り、

みんなで手をつないではしゃぎながら元の場所へ。

 

そしてまた何事もなかったようにみんなでランチを食べ始めた、あの何気ない光景。

誰かに言われたわけでも、教わったわけでもなく、これがカナダの「日常」です。

 

多様な子どもたちが共に学び、サスティナブルなライフスタイルが暮らしの中に自然と根付いている。

日本ではまだ「目指している」ことが、カナダではすでに現実。

 

学校訪問や地元の人のライフスタイルに触れることで、

国や環境が変われば自分の当たり前は当たり前ではないと気づき、

多様な視点や発想を持つきっかけになることを願って、このスタディツアーを企画しました。カナダの地で、あなた自身の目で確かめてみませんか。


11-2 現場の声

池田 美和   

貴重な基盤

カナダのインクルーシブ教育は、降客の有無に関わらず、

すべての生徒が同じ学環境の中で学び、成長することを目指しています。

 

IESW (Inclusive Education Support Worker)として日々感じるのは、

何よりも生徒とのコネクション(信頼係)の大切さです。

どれだけ良い支援方法や学習計画があっても、信頼関係が築けなければ支援は始まりません。

 

生徒一人ひとりの興味や個性を理解し、安心して話せる存在になることで、

少しずつ心を聞いてくれるようになり、困った時に助けを求めたり、

新しいことに挑戦したりできるようになります。

 

学習面だけでなく、感情面や社会性の成長を支える上でもコネクションづくりは欠かせません。

支援が必要な生徒の増加や人員不足という課題もある中、

信頼関係を土台に、教師や保護者と協力して支援を行うことが大切です。

 

生徒とのコネクションこそ、

インクルーシブ教育を支える最も重要な基盤だと実感しています。


11-3 保護者としての声(動画)

マーセラス 朱美   

日本で育った私が、カナダで子育てをして感じたこと、

子どもがインクルーシブ教育を通して感じることなどを話します。


説明会のご案内(Zoom)

2026年 6月 21日(日)13:00~14:00

※こちらのZoomのご都合がつかなかった方は、動画にて説明会の内容をご確認ください。

料金

一般 185,000円(税込)
学生 166,500円(税込)
※現地集合・現地解散のため、航空券・宿泊・食事は各自手配をお願いします。

※海外旅行保険は別途各自加入をお願いします。

受講案内・お申し込み

受講前に必ず下記の免責同意書をご確認ください。
お申し込みの前に、質問等がある場合は、あらかじめメールなどでお問い合わせの上お申し込みください。

※お申し込みをGoogleフォームにて送信いただいたのちに、お振込みを案内します。

※お振込み忘れの場合は自動キャンセルとなり、キャンセル料金が発生する場合もあります。

スタディツアー申し込みにあたって

開催形式

本スタディツアーは、カナダ・バンクーバーでの現地開催です。実施要項・キャンセル料金などの詳細は、詳細および免責同意書をご確認ください。

受講対象・条件

インクルーシブ教育にご興味がある方は、教育関係者に限らずどなたでもご受講ください。
学生の方は料金が異なるため、必ず申し込みページでは、所属学校なども記載ください。

定員

定員15名です。
定員に達し次第、締め切らせていただきます。

また、最小定員は5名です。5名に満たない場合は開催を見送る場合もございますので予めご了承ください。

お申し込み方法

お申し込みは、Googleフォームより受け付けています。
お支払いは当NPO法人への銀行振込のみとなります。
それ以外のお支払い方法をご希望の場合は、事前にメールにてご相談ください。
お問い合わせ先:NPO法人日本インクルーシブ教育研究所 [email protected]